HOPES2023

ごあいさつ

北海道外科関連学会機構 代表理事  竹政 伊知朗

(札幌医科大学医学部 消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座)

謹啓、時下ますますのご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて、来る2023年9月9日(土)・10日(日)に、ホテルライフォート札幌にて「第6回北海道外科関連学会機構合同学術集会(HOPES 2023)」を開催させていただくことになり、現在、鋭意準備を進めています。
 本学術集会は、「北海道外科学会」、「日本胸部外科学会北海道地方会」、「日本血管外科学会北海道地方会」、「日本小児外科学会北海道地方会」、「日本臨床外科学会北海道支部例会」の5学会で合同開催する大規模な学術集会で、北海道内の外科医が一堂に集結する貴重な場となっています。
 北海道内3医育大学および基幹病院の外科責任者すべてが参画し、外科医療や外科医育成について北海道から世界にむけて発信するべく活発に討論します。専門医のクレジットを取得できる機会ともなっており、中堅の外科医はもちろん、若手外科医や外科を目指す医学生にとっても重要な研究発表や情報交換の機会になっています。
 現在COVID-19感染者は減少傾向にあり、5月8日には感染症法上の位置づけが「5類」に移行する政府の方針を踏まえ、HOPES本来の交流の場を提供すべく、十分な感染対策の上現地開催を目指して準備を進めています。
 つきましては、有意義な学会となりますよう事務局一同鋭意準備を進めて参りますので、是非ともご協力、ご支援賜りますよう心からお願い申し上げます。
 末筆になりますが、貴社・貴団体の益々のご発展を祈念申し上げます。

謹白

2023年4月吉日

第112回北海道外科学会 会長 竹政 伊知朗


時下、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
医師の働き方改革施行がいよいよ迫ってきましたが、外科医にとっての有用性については意見が分かれるところです。勤務時間を調整し、ワークライフバランスを改善することは重要ですが、一方で、外科診療の質・量を保つのが困難になることも懸念されています。将来の医療の向上に欠かせない課題なので、本末転倒にならないように改革には慎重に取り組む必要があります。学術活動においては、医師がより効果的に学術活動に取り組める環境が整備されることが期待されます。
HOPE 2023では、この医師の働き方改革に関するトピックスを取り上げます。招請講演として慶応義塾大学特任教授 裵英洙先生に「医師の働き方改革」についてのご講演をお願いしております。また、従来通りの学生セッションも開催します。学生セッションは、外科医になる可能性を秘めた医学生が、臨床実習での経験を発表する場として、本学会にとって最も重要なテーマの一つです。今年も多くの優秀な学生たちが参加し、活発な議論が期待されます。さらに、新たな試みとしてオペレコ評価セッションを開催する予定です。このセッションは、実施した手術につき的確な図を用いながら手技についての記録を評価するもので、優れた手術技術を持つ医師たちが、自らの技術を披露し意見交換を行う予定です。
開催形式は基本的に現地開催とし、北海道の外科医や外科を目指す医学生が活発な交流促進ができるように準備してまいります。コロナ禍で学術活動は大きな制限を受けていましたが、今年こそは思う存分活動できることを期待しています。HOPES2023をご支援いただけますよう心よりお願い申し上げます。

第107回日本胸部外科学会北海道地方会 会長 若狭 哲

(北海道大学大学院医学研究院 心臓血管外科学教室)

第107回日本胸部外科学会北海道地方会会長を務めさせていただく北海道大学大学院医学研究院心臓血管外科の若狭哲です。よろしくお願いいたします。

昨年は久しぶりの対面開催というだけではなく、学生や若い先生方の活気あふれる発表によりHOPESが非常に盛り上がったことは記憶に新しいところです。外科専攻医の減少、間近に迫る働き方改革など今後乗り越えていかなければならない課題も多いですが、新型コロナウイルス感染症もようやく沈静化の傾向を見せつつあるなか、昨年のような活気ある学会を継続的に開催することで、北海道の地にacademic surgeonを醸成する強固な地盤が形成されていくものと信じております。学会が続き忙しい時期ではありますが、皆さんのお力で今年もHOPESが大いに盛り上がることを祈念しております。

第42回日本血管外科学会北海道地方会 会長 久保田 卓

(華岡青洲記念病院 心臓血管外科)

この度、第42回日本血管外科学会北海道地方会会長を務めさせていただきます 医療法人春林会 華岡青洲記念病院 久保田卓です。
どうぞよろしくお願いいたします。

昨今はbreak throughがあまりない心臓血管外科分野ですが、この血管外科の世界でもかろうじて新しいEVAR deviceが市場投入されているのみです。新しい技術や新しい術式が世に出たときはみんなでそれを検証するというわくわくする楽しみもありますが、ある意味落ち着いているこの時期にはいまいちど基本に立ち返って、自分で培ってきた技術をうまく伝承することに時間を使うのはいかかでしょうか。
幸いに外科技術は“北斗神拳”とは違い一子相伝ではありませんのでたくさんの人に伝えることが許されています。日頃の診療や手術で気づいたちょっとしたtipsは自分の中で温めるだけではもったいないですし、やってしまった失敗なども反省しながらもしまい込んでしまっては浮かばれません。他施設・他外科医が同じような気づきや失敗をする可能性は充分にあることです。一人の成功も失敗も共有することにより技術の伝承は広範囲に急激に進むのだと思います。このような共有は残念ながら医学生の講義でやるわけにはいきません。外科医を始めてからの話です。われわれにはそのような機会は学会や研究会にしかありません。地方会なんて!とおっしゃらずに、質疑応答の時間にちょっとご自分が経験したtipsとpitfallなどをご披露してみてはいかがでしょう。演者に質問をするだけの時間ではなくても良いのではないでしょうか。
今回より新たに若手Awardセッションを行う予定です。これは日本血管外科学会総会で行われる若手セッションの予選会を兼ねています。副賞もある今回の企画へ皆様からのたくさんの演題ご応募をお待ちしております。

当日は多数の皆様にご参加いただき実り多い学術集会となりますよう、
心から楽しみにしております。

第107回 日本小児外科学会北海道地方会 会長 石川 成津矢

(旭川医科大学外科学講座 心臓大血管外科学分野)

第107回日本小児外科学会北海道地方会の会長を務めさせていただくことになりました旭川医科大学 心臓大血管外科の石川成津矢です。どうぞよろしくお願いいたします。
小児外科学科地方会の会長が小児科心臓外科医?と疑問を持たれるかもしれません。最近の小児外科治療は、小児外科医だけではなく小児科医、脳外科医、泌尿器科医、形成外科医、放射線医、血管外科医、小児心臓外科医等と密に連携しながら行うことが多くなってきています。そのため、小児外科医ではない小児心臓血管外科医である私が会長を努めさせていただく事になったと理解しています。HOPESと同時開催することで単独開催の時よりも、他分野の外科医師の発表や議論が可能になる事を期待しています。小児科医や放射線医など外科医ではないけれど小児外科に造詣の深い先生のご参加も大歓迎です。小児外科地方会はHOPESの他の会と比較して小規模の会ですので、緊張しないで質問や議論ができる比較的アットホームな会です。学生や研修医のご発表の場としても最適な会になっています。ぜひ多くの皆様にご発表いただき、本会を大いに盛り上げて頂きますよう、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
新型コロナウイルスが収まり、是非対面でお会いできますことを楽しみにしています。

第124回 日本臨床外科学会北海道支部例会 会長 川原田 修義

(札幌医科大学 医学部 心臓血管外科学講座)

この度、第124回日本臨床外科学会北海道支部例会の会長を務めさせていただくことになりました札幌医科大学心臓血管外科の川原田修義です。どうぞよろしくお願いいたします。
日本臨床外科学会の北海道地方会は年2回開催されています。北海道内の札幌市以外で春に行う北海道支部総会と秋に札幌市で行う北海道支部例会です。2回の開催のうち秋に札幌市で行う北海道支部例会を2019年開催の第3回HOPES以後に合同開催で行うようになりました。HOPESに参加して行う合同開催の最大のメリットは、他分野の外科系医師と議論することができることです。最近は他分野との合同手術の数も増加してきており、情報交換の機会がさらに必要となってきております。全国的に見ても珍しい外科系地方会の合同開催という特徴を生かし、単に地方会を同じ会場で行うというコストメリットだけではなく、活発なディスカッションという学会の本質をきわめる場としてHOPESを是非活用してもらいたいと思います。